褒めて伸ばす!視察3日間で見えた新庄ビッグボス流の指導法 選手も「よしやるぞ」
日本ハム・新庄剛志監督(49)=ビッグボス=は10日、沖縄・国頭村での3日間の秋季キャンプ視察を終えた。
駆け足で終えた短期間の視察となったが、まずは選手を知るという目的は果たされたようだ。それに加え、新庄監督の「褒めて伸ばす」という指導方針も垣間見えた3日間となった。
初日は車の上に乗り、ボールの高さを分かりやすく指示したうえでの遠投測定。伸びのある球を見せた選手にはひとりずつ、拍手を送った。
2日目には個別の指導も積極的に行い、悩める清宮にも声をかけた。「ちょっとデブじゃね?ちょっと痩せない?」とここまで結果が出ていない現状を受けてのズバリ指摘。「昔の方がもっと飛んでた。それはキレがあったから」と“褒め言葉”を付け加え、清宮のポテンシャルを知った上で変わるきっかけを与えようと背中を押した。
最終日には18年度ドラフト1位の吉田の投球も絶賛。右腕もここまでは1軍実績がないが、「めっちゃ速くね?オレの現役の時、打てないわ、はやっ!」とうなずいた。
シートノックではポジションをシャッフル。「多分、選手も面白いと思うんですよ。俺できんのかな?って」。眠っている能力を引きだそうという工夫も見せた。
新庄監督は阪神での現役時代、名将の野村克也監督に「お前は悔しいほどかわいいな」、「お前はかっこつけて野球をやればええ」などと、徹底的にのせられた。投手としても起用されるなど、ノビノビとプレーしたことで好結果も残した。こうした経験も、指導に生かしているのだろう。
声をかけられた吉田も目を輝かせ、「不思議な力がある。よし、やるぞという気持ちになる」と力を込める。新庄監督は「みんなここにくる選手は天才なんだから。やり方を知らないだけであって」と、選手の能力に太鼓判を押す。“新庄効果”がどのように発揮されるのか、注目が集まる。