日本ハム・新庄新監督、ビッグボスと呼んで!ド派手就任会見!球界改革ぶち上げた~!

 日本ハムの新庄剛志ビッグボス(49)が4日、札幌市内で監督就任会見を開いた。ド派手衣装で登場し、「優勝なんか一切目指しません」などと“新庄節”をさく裂させた。次々に仰天プランを披露し、「監督とは言わないで。ビッグボスと呼んで」とお願いも。異例尽くしの会見で、3年連続Bクラスに沈む日本ハムだけではなく、日本球界の改革を宣言した。1年契約で、推定年俸1億円。背番号は1に決まった。

 午後2時-。ついにこの瞬間がやってきた。無数にたかれたフラッシュ、シャッター音が壇上の一点に向かって一斉に浴びせられる。ド派手なワインレッドのスーツに、大きな襟を立てた白シャツ。口元にはうっすらとヒゲをたくわえ、大きなサングラスがよく映える。ビッグボスこと、新庄監督が登場だ。

 爆笑をかっさらうのに、時間はかからなかった。注目の第一声-。「集まってもらいありがとうございます」と真面目に話しだしたかと思ったが…。

 「監督として選んでいただき、また選手兼監督として契約を結んでもらいました」

 すかさず隣席した川村球団社長からツッコミが入ると、「すいません。監督だけでした(笑)。ビシッと監督っぽい格好で来ました。これからは顔を変えずに、チームを変えていきます」。自らの整形をネタにした前代未聞の所信表明。“新庄劇場”の開幕だ。

 「優勝なんか一切目指しません」

 チームは3年連続のBクラスに沈み、人気、実力ともに低迷。再建に向け、白羽の矢が立てられたが、高らかにそう宣言した。

 会場があぜんとする中、「高い目標を持ちすぎると、選手はうまくいかない。一日一日、地味な練習を積み重ねて。何げない試合を勝ちました。勝った勝った勝った…。それで9月あたりで優勝争いをしていたら『さあ優勝を目指そう』となる」。あくまで目の前の一戦に全力集中-。そんな持論を展開した。

 監督の打診を受けたのは10月12日だったというが、「1秒、はいやります」と誰にも相談せずに即断。ただ、布石はあった。20年に挑戦した12球団合同トライアウト。「真剣に受けに行った。でも最終的な目標は注目してもらい、次の年に監督になれたら最高だなと」とニヤリ。日本中を見事に術中にはめた。

 自らが理想の監督像を作っていく。「監督って言わないでください。ビッグボスでお願いします。選手も」と現役引退後に生活していたインドネシア・バリ島時代の自身のニックネームでお願い。お堅く真面目な監督像-。そんな既成概念はぶっ壊していく。

 トライアウト後には12球団の2軍も含めて選手を研究してきたという。野球理論、哲学にも裏打ちされたものがある。「野村(克也)さんのミーティング、中村勝広監督とか、数々の監督のいい部分は取り入れながら、僕の個性とかアイデアをミックスさせてやっていきたい」。阪神、メジャー、日本ハム-。名将たちの血脈は確かに受け継いでいく。

 「暴れまっせ!ホンマに!楽しみにしておいてください。新しい野球というものを作っていきますんで」。誰も予想できない“新庄劇場”第2章がついに始まる。

 ◆新庄 剛志(しんじょう・つよし)1972年1月28日生まれ、49歳。福岡県出身。現役時代は右投げ右打ちの外野手。西日本短大付から89年度ドラフト5位で阪神入団。敬遠球をサヨナラ打にするなど、さまざまな話題を振りまきながらスター選手に。2001年にFAで米大リーグのメッツに移籍。ジャイアンツで1年、復帰したメッツで1年プレーし、04年に日本ハムでNPB復帰。06年の日本一に貢献して引退。ベストナイン3回、ゴールデングラブ賞10回。NPB通算1411試合で打率.254、205本塁打、716打点。MLB通算は303試合で打率.245、20本塁打、100打点。

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