ヤクルト雄平「幸せな現役生活」 引退試合で六回から守備&有終の左前打
「ヤクルト7-9広島」(1日、神宮球場)
慣れ親しんだ本拠地だ。それでもヤクルト・雄平外野手(37)は、見慣れた景色を目に焼き付けるように見つめる。五回裏終了後にビジョンで特別映像が流され、青木や家族から花束が手渡された。その直後、六回から定位置の右翼へ向かった。
両軍のファンから大きな拍手が注がれる。そして七回先頭で迎えたこの試合初打席。カウント2-1から森浦の外角直球を左前にクリーンヒット。有終の美を飾り「幸せな現役生活を送ることができました」と感謝の思いを伝えた。
引退を決断した際、チームは優勝争いの真っただ中にいた。それでも「『引退試合を作れるように頑張る』とみんなに言ってもらって」と雄平が明かしたように、仲間たちが本拠地・神宮で最高の舞台を用意してくれた。
優勝セレモニーでは高津監督が2001年に優勝した時の若松監督の言葉になぞらえて「ちょっと遅くなりましたが、ファンの皆さま優勝おめでとうございます」と話し、大きな拍手に包まれた。その輪に加わった雄平は最後まで笑顔で、現役生活に別れを告げた。




