日本ハム・稲葉GM「絶対に強くする」侍ジャパン「金」の手腕で常勝軍団化へ
日本ハムは27日、東京五輪で日本代表監督を務めた球団OBの稲葉篤紀氏(49)が新たなゼネラルマネジャー(GM)に就任することを発表した。同時に吉村浩前GM兼チーム統括本部長は統括本部長専任となる。稲葉GMは札幌ドームで就任会見を行い、3年連続でBクラスに沈むチームの再建に向け、力強く抱負を語った。
電撃的な古巣復帰となった。球団からGMとしてのフロント入りの打診を受けたのは9月末。稲葉GMは「正直びっくりした。イメージができなかった」と現場ではなく編成面を担う役職に困惑もあったとしつつ、「やりがいがある。絶対に強くしてやろう、やってやろうという気になりました」とすぐに覚悟を決めた。
その手腕に注目が集まる。東京五輪では野球日本代表「侍ジャパン」を率い、悲願の金メダル獲得に導いた。歴代最長の4年2カ月にわたって指揮を執り、12球団への太いパイプも構築。戦力事情に精通している。
再建への手綱を託した川村浩二球団社長は、球団方針の「スカウティングと育成」への理解が深いことを選任した理由に挙げた。さらに「12球団の中でいろんな選手を集める眼力を持っている」と、トレードやFAなど編成面での能力発揮に期待を込める。
チームの「常勝軍団」化が大きなテーマ。「もう一度、育成の部分で選手とコーチがコミュニケーションを取り、考え方、チームの方針を築き上げていく」と長期的な視野でチーム再建に着手し、自らも積極的に足を動かす考え。早速、初仕事として30、31日のみやざきフェニックスリーグを視察予定。また今後も球団のSCO(スポーツ・コミュニティー・オフィサー)を兼任する。