ソフトバンク・和田「大輔から受けたバトンは、松坂世代みんなの思いが詰まっている」
現役最後の松坂世代、ソフトバンク・和田毅投手(40)は19日、松坂との思い出を振り返った。
初対面は島根・浜田高3年夏。甲子園の開会式の直前だった。和田は同年の選抜大会を制した神奈川・横浜高のエースに「写真いいですか?」と頼んだ。レンズ付きフィルムでツーショット撮影。「いつか自慢できる日が来る。撮れた!って満足した」と振り返る。
初めて投げ勝ったのは05年4月22日。和田は8回無失点で、松坂は9回2失点だった。試合後にメールが届いた。「ナイスピー。次は負けないぞ」。文の後にパンチの絵文字。「相当悔しいはずなのに、そういうことができるのは人間的にすごいと思った」と笑う。
米大リーグではともに肘の手術を経験。「それだけチームのために投げてきたよな」。ニューヨークで食事をした際の言葉が耳に残る。ソフトバンクに復帰した16年、松坂は右肩のリハビリ中だった。自身が左肩痛に苦しんだ際には「大輔はもっとつらかったんだろうな」と思いやった。
思い出のツーショットから23年。松坂のラスト登板を自宅のテレビで見届けた。「大輔から受けたバトンは本当に重たいですが、松坂世代みんなの思いが詰まっていると思う」。日米通算148勝の左腕は完全燃焼を誓った。