ヤクルト・山田5年ぶり100打点到達 34号&5打点大暴れ 虎負けM4

 「DeNA3-7ヤクルト」(17日、横浜スタジアム)

 主将のバットが勝利を決定づけ、また一歩、歓喜の瞬間へと歩を進めた。1点リードの九回1死一、三塁。ヤクルト・山田がDeNA・三嶋が初球に投じた内角直球を完璧に捉え、左翼席上段へたたき込む34号3ラン。打球の行方を見届けると、力強く右拳を握った。

 「ネクストでは真っすぐを打つかスライダーを打つか迷っていたが、思い切って初球は真っすぐを狙おうと打席に立った。イメージ通りに打ち返せた」

 豪快な一発だけではない。状況に応じた打撃が勝利につながった。序盤の好機で得点が伸びない中、同点の五回1死三塁では勝ち越しの中犠飛。1点リードの七回1死一、二塁では左越えの適時二塁打と、追いすがるDeNAをことごとく山田の一打で突き放した。

 5打点の大暴れで2016年以来、5年ぶりに100打点の大台へ到達。「素直にうれしい。打点はチームの勝つ確率を高くする。残り8試合も打点を挙げて3番打者の仕事をしたい」と言う。

 金メダル獲得に貢献した東京五輪。勝利への強い意識が満ちる侍ジャパンで「こういう雰囲気のチームはやっぱり強い」と感じたことを明かした山田。その上で「それが今のヤクルトにあるのを感じる」と力を込める。

 ただ、その雰囲気を作った立役者の1人が山田だ。主将で臨む今季は「若い投手とか、普段あまり絡まない投手ともコミュニケーションを取ってきた」と裏からチームをまとめ、優勝への流れを生み出した。頼れる主将がけん引する燕軍団。優勝へのマジックを4に減らし、頂点へ向かって飛び続ける。

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