神戸国際大付 主将・西川が延長十回2死から逆転サヨナラ打 近畿勢5校が8強進出

 延長10回、サヨナラ勝利に歓喜する神戸国際ナイン
 延長10回、サヨナラ適時打を放つ神戸国際大付・西川
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 「全国高校野球選手権・3回戦、神戸国際大付6-5長崎商」(25日、甲子園球場)

 3回戦4試合が行われ、神戸国際大付(兵庫)は延長十回の末、主将・西川侑志捕手(3年)が左前2点適時打を放って逆転サヨナラ勝ち。夏は初の8強進出を決めた。智弁学園(奈良)は今秋ドラフト候補の前川右京外野手(3年)が2試合連発となる2ランを放って勝利に貢献。近江(滋賀)も快勝し、大会史上初となる近畿勢5校が8強進出を決めた。明徳義塾はエース・代木大和投手(3年)が完封した。

 “頼れる主将”が熱戦に終止符を打った。「ここで打てば逆転や」-。1点を追う延長十回2死二、三塁。崖っぷちに立たされた西川は初球を思いっきり振り抜いた。強烈な打球は、三塁手の横を抜ける逆転サヨナラの左前2点打。「最高でした」。駆けよってくる仲間に拳を突き上げながら飛びついた。

 何度も何度も背中でチームを鼓舞した。2点を追う二回、左翼にソロアーチを放ち反撃ののろしを上げた。同点の七回には一時勝ち越しにつながる二塁打で好機を拡大した。

 1点を勝ち越された直後、延長十回の攻撃前には「勝ちきるぞ!」と仲間を鼓舞し、逆転へのムードを作り上げた大黒柱。青木尚龍監督(56)が「入学時から彼しかいないと思っていた」と認めるほど、普段から抜群のリーダーシップを発揮してきた。プレーだけでなく、寮では後輩たちにジュースを振る舞ってあげるなど、良き兄貴分としてチームをまとめてきた。

 今春センバツは2回戦で大敗し、春の兵庫大会も準優勝。勝ち切れないもどかしさを抱える中で「『前向きに』を頭に置いてきた」と西川は言う。練習前には「前向きに、前向きに、日本一」のスローガンを全員で唱え、士気を向上させた。「勝利への気持ちが絶えなかった」とこの日、あと1アウトで終了という土壇場でゲームをひっくり返した。

 「歴代でもトップクラスの主将」と指揮官が絶大な信頼を置く男の一打でつかんだ初の夏8強。「学校の歴史を刻めて非常にうれしい」と重い歴史の扉を開いた今、目標の日本一まで一気に駆け上がる。

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