京都国際・森下12K 現楽天・松井以来の2年生2戦連続2桁奪三振で8強導く

 「全国高校野球選手権・3回戦、京都国際6-4二松学舎大付」(24日、甲子園球場)

 3回戦4試合が行われ、夏初出場の京都国際は今大会初の延長戦の末、二松学舎大付(東東京)を下し8強。2年左腕エース・森下瑠大投手が延長10回完投星を挙げた。

 退かないと決めていた。今大会初の延長戦でつかんだ10回完投星。「勝って自分の名前を全国に」。2年生左腕・森下が、九回に同点3ランを許したものの劇的な勝ち越しV打。左腕エース対決も制し夏初出場の同校を8強へけん引だ。

 まさかの被弾だった。3点リードの九回1死二、三塁から同点3ランを浴びた。「選抜と同じように九回に取られて、やばいと」。脳裏によぎったのは東海大菅生との今春選抜2回戦で喫したサヨナラ負け。それでも今回は「立て直すのがエース」と反撃を断った。

 取られたら取り返す。バットでは五回に左翼ポール際へソロ本塁打。同点とされた直後の延長十回2死一塁からは、左翼へ勝ち越し三塁打。さらに相手守備がもたつく間、6点目のホームを踏んだ。

 励みにしたのは小牧憲継監督(38)からの「どっちがナンバーワンサウスポーか証明してこい」との言葉。同じ左腕の二松学舎大付・秋山との投げ合いで最後の延長十回は3人で片付けた。10回4失点で12奪三振。2年生では2012年夏の桐光学園・松井裕樹(現楽天)以来の2戦連続2桁三振となった。

 成長を感じる1勝となった。「春より精神的に強くなった」と森下。京都勢の夏8強は06年の福知山成美以来、15年ぶり。初出場での快進撃は2年生サウスポーが立役者だ。

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