明徳義塾 明桜・風間を完全攻略!県内ライバルの対策生きた!森木に続く“大物食い”

 「全国高校野球選手権・2回戦、明徳義塾8-2ノースアジア大明桜」(22日、甲子園球場)

 明徳義塾(高知)がノースアジア大明桜(秋田)の最速157キロエース・風間球打投手(3年)を攻略し、2016年の4強以来、5年ぶりに夏の3回戦へ進出した。馬淵史郎監督(65)は風間の最大の武器である直球に狙いを定めつつ、積極姿勢で球数を投げさせ、足で揺さぶって弱点を突くなど、大会屈指の右腕を“丸裸”に。高知大会で攻略した高知の最速154キロ右腕・森木大智投手(3年)に続く、“大物食い”で夏の頂点に一歩近づいた。

 風間攻略の完勝を、馬淵監督は事もなげに振り返った。「風間君ぐらいのスピードはいつも練習していますから」。五回2死三塁、森松幸亮外野手(3年)が150キロの直球を力強く右前に運んで決勝点。快速球にもひるまない。積み重ねた努力と対策が実った。

 試合前から指示を徹底した。「膝より下の変化球は振るな。追い込まれたらどんな形でもいいからファウルにしろ」。初回から25球を投げさせ、風間は6回で139球を投げ降板した。効果的だった序盤からのジャブ。策はそれだけじゃない。

 高知大会の4試合で盗塁ゼロのチームが、足で揺さぶる。初回2死一塁から盗塁を敢行。アウトになったが布石には十分だった。その後も走者が出れば大きめのリードを取る。確かな分析があった。

 「クイックになるとストライクがあまり入らずけん制も上手じゃない」と風間の弱点を突いた。走塁への意識を高めたことが“トリプルスチール”にもつながる。風間降板後の七回1死満塁でスクイズを敢行。空振りとなったが、捕手が捕球できずに見失う間に、三走・米崎薫暉内野手(3年)がホームスチール。同時に一走、二走も盗塁に成功した。

 流した汗は裏切らない。高知大会では高知・森木の対策で、大会前から体感で160キロ近い打撃マシンを約2カ月間打ち込んでいた。森木と風間の違いは投げ下ろす角度と分析し、風間との対戦決定後は木製のすのこにマシンを載せて高さを調節。50センチほど上からのボールで練習した。

 「確かにストレートは速いが、変化球があれだけボールならバッターの目線は直球にしかいかない。捉えやすかった」と馬淵監督。スピードに慣れていたからこそ変化球の見極めも可能となった攻略劇だ。「高校生で150キロ投げられるのはすごいこと。将来頑張ってもらいたい」とエールも忘れず、次なる強敵とその先の日本一の座を見据えて戦う。

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