二松学舎大付・秋山 頭で完封「自分で考えた」ぬかるんだマウンド変えた30センチ

 「全国高校野球選手権・2回戦、二松学舎大付2-0西日本短大付」(20日、甲子園球場)

 二松学舎大付(東東京)が3年ぶりに夏1勝を挙げ、3回戦に駒を進めた。エースで、プロ注目左腕・秋山が圧巻の4安打、9奪三振で完封。雨でぬかるんだマウンド対策として、“30センチの変化”で勝利を導いた。

 試合開始から断続的に降る雨。普段、一塁側のプレートを踏む秋山は、二回を無失点に抑えると確信を得た。「みつけた!!」。三回、立つ位置を三塁側に変更した。歩幅にして1歩半、30センチの変化だが見える景色、投げる角度は大きく変わる。

 「自分で考えた。違和感はなかったですね」。練習試合でも有事を想定し、投げる位置を変えるなどした。怠らなかった準備が甲子園のマウンドで奏功した。変更後は「自信がある」直球で打者を圧倒。九回は13球、オール直球勝負で抑えた。

 広島の鈴木誠、巨人の大江、秋広らを育てた市原勝人監督(56)は昨年、育成功労賞を受賞。今夏の甲子園で表彰されるため、選手は「1人ではいかせない」を合言葉に東東京大会を勝ち抜いた。進出後は「監督に1勝を」と、一丸野球で勲章に勝利で花を添えた。

 「自分の中で自覚がある。負けることは悔しいので、次も負けないようにしたい」と秋山。まず1勝。次は京都国際との3回戦を迎える。悲願となる深紅の優勝旗を勝ち取るため、頭脳派エースは全力で左腕を振るだけだ。

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