【メジャースカウトの眼】雨に封じられた東海大菅生・桜井君と本田君

 「全国高校野球選手権・1回戦、大阪桐蔭7-4東海大菅生」(17日、甲子園球場)

 夏の甲子園が2年ぶりに幕を開けた。49校の熱戦に、スカウトたちもスタンドから熱視線。今大会もカンザスシティ・ロイヤルズの大屋博行国際スカウトがメジャーの視点から金の卵を分析する。

  ◇  ◇

 東海大菅生(西東京)の2人の左腕、桜井君と本田君は共通した左の強みを身につけていた。監督、コーチからの的確な指導がうかがえる投手だ。左投手は右打者への内角、左打者へは逃げる直球や曲がるスライダーが生命線となるが、角度よく投げる直球の後に曲がりのよいスライダーを投げ、いやらしさもある。

 ともにインステップしてクロスに投げるのが特徴。左打者から見れば背中からボールが出てくるような印象だ。しかし、雨でぬかるんだマウンドでは、インステップで踏み出した右足にグリップを利かせて切り返すことができず、スライダーが甘くなってしまった。踏ん張ることができないため、桜井君は立ち投げのようになってしまい、本田君は姿勢を低くして安定させようとしても、ぬかるみで投げ終わりに倒れてしまっていた。

 雨に本領発揮を封じられてしまったが、どちらも本来は左投手のポイントをしっかり教えられてきた好素材だけに残念だった。

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