中田翔の暴力は許されない 一方で「誰かが支えることも必要」内田順三氏の視点

 日本ハム・中田翔内野手(32)が、同僚への暴力行為で出場停止処分を受けた。球団の顔、プロ野球界も代表するスラッガーの不祥事。現役時代に日本ハムでプレーし、広島や巨人で数々の強打者育成に尽力した内田順三氏(デイリースポーツウェブ評論家)は「暴力は許されない」とした上で、今後について語った。

 ◇ ◇

 彼が入団した時、すごいルーキーが入ったということで、札幌ドームの試合の時に打撃練習を見せてもらった。広島出身の子だからね。当時の梨田監督が気を使ってくれて、フリー打撃の最後にもう一回打たせてくれたんだ。とんでもない三振はするけど、あれだけの才能を持っている選手はなかなかいない。

 今の彼の心情は分からない。どんな世界でも同じとは思うが、プロ野球の成績も波があり、ストレスを抱えながらやっているのは確か。今年は調子が悪く、それが出てしまったのか。

 昭和の時代は先輩が後輩を殴るなんていうことは確かにあった。だけど、今はスポーツ界が変わってきて、パワハラ、暴力は絶対に許されない。そこに熱意があったとしてもいけないことだから。そして、当事者は大ごとにしたくないという思いもあったようだけど、今は後から表沙汰になることも多い。そういうことも含めて、球団もしっかり対応したのだろう。

 これからどうしていくのか。球団からペナルティーを受けているわけだから、真摯に受け止めて反省すること。そして自分を見つめ直して、しっかりコメントし、立ち居振る舞いで見せていかなければいけない。

 指導者目線で言えば、彼はまだ32歳だ。チームの中心選手でもあった。周囲も声をかけるのは難しいと思うが、彼をほったらかしにするのではなく、ひとりでもいいから誰かが支えることも必要だ。そして、たくさんの中田ファン、そしてプロ野球ファンに対して、いつかグラウンドに戻り、変わった姿をグラウンドでみせてほしい。

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