専大松戸が聖地初星 深沢11K完封!緩急自在136球 センバツ準V明豊を圧倒

 「全国高校野球選手権・1回戦、専大松戸6-0明豊」(16日、甲子園球場)

 優勝候補を撃破し、チームを春夏通じて聖地初星へと導いた。プロ注目のサイド右腕・専大松戸(千葉)の深沢鳳介投手(3年)が9回6安打完封勝利。今春センバツで準優勝に輝いた強豪・明豊(大分)を相手に11奪三振と圧倒した。同校の持丸修一監督(73)が、これで3校を率いての甲子園勝利を記録。2回戦は20日に長崎商と対戦する。

 九回2死一塁から最後の打者を137キロで見逃し三振に仕留めると、深沢は振り返ってバックスクリーンを眺めた。「9回をゼロに抑えられてよかったな」。平常心で投げてきた右腕がホッと息をつき、帽子のツバに手をやった。

 再三迎えるピンチにも冷静だった。圧巻は三回。自らのバント処理が二塁悪送球となって無死一、二塁としたが、「ここは自分が抑える」と9番から3者連続で相手のバットに空を斬らせた。140キロ台の直球に100~110キロ台の変化球。緩急自在の投球でシャットアウトした。

 今春センバツの雪辱を期したマウンドだった。4強入りを果たした中京大中京を相手に好投しながら、ランニング本塁打を浴びて8回2失点完投負け。「1球の重さを分かった上で投げミスを少なくしたい」。突き詰めた約5カ月間。同じ舞台で借りを返した。

 恩師に報いる1勝にもなった。持丸監督にとって、専大松戸では初めてとなる甲子園での勝利。OBの高橋礼(現ソフトバンク)、横山陸人(現ロッテ)を育ててきた老将に勧められ、入学後にスリークオーターからサイドスローへと転向した。

 本来右横手投げが苦手とする左打者も面白いように打ち取った。「左バッターのインコースをずっと練習していた。それが生かせたかな」。意識よりボールもう1個分、打者寄りに投げるべきだという指揮官の教えを守って大胆に攻め込んだ。

 持丸監督も「完璧なピッチングをしてくれた」と手放しでたたえた。V候補を破っての初戦突破。「まずは初勝利ができてよかったかな」と、頼れるエースの136球がチームの歴史に新たな1ページを刻んだ。

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