長崎商・松井 離島甲子園から本物の甲子園へ 2安打2打点で69年ぶり聖地星に貢献
「全国高校野球選手権・1回戦、長崎商8-4熊本工」(16日、甲子園球場)
69年ぶりの甲子園勝利を挙げた長崎商。2安打2打点の松井心助外野手(3年)は、「初戦突破を目標に練習に励んできた」と胸を張った。初回に同点の適時二塁打、三回は勝ち越し適時打と勝利に貢献した。
躍動した6番打者は、九州の北方に浮かぶ離島の対馬出身。中学3年の時には「離島甲子園」に出場した。元ロッテの名球会投手で“まさかり投法”の村田兆治氏が提唱する「離島甲子園」は、交流機会の少ない離島の中学生を対象に2008年から行われている。
松井は全国23チームが種子島に集結した18年の第11回大会に出場。島内6中学の合同チーム「対馬ヤマネコボーイズ」の投手として先発し、打者としては三塁打も放った。チームは準々決勝で敗れたが「対馬のいろんな人たちが集まったチームだったので、楽しんで野球をしたのを覚えている」と振り返る。
3年後の夏に立った本物の甲子園。「高校生活を野球にかけてきたので『離島甲子園』よりさらにワクワク感、緊張感があった」とあこがれの地をしっかり踏みしめた。この日は両親も対馬から聖地にかけつけた。「県大会以上に自分のプレーをよく見せようと思った。自分のスイングができたと思う」とスタンドにも勇姿を届けた。
◆松井心助(まつい・しんすけ)2003年12月20日生まれ、17歳。長崎県出身。左投げ左打ち。外野手。184センチ、88キロ。7歳からソフトボールを始める。豊玉中で野球に転向し、対馬TKマックスに所属。長崎商では3年春からベンチ入り。50メートル走6秒5、遠投90メートル。




