侍ジャパン4強 甲斐決めた!延長十回タイブレークでサヨナラ打 準決勝・韓国戦へ

 「東京五輪・野球・準々決勝、日本7-6アメリカ」(2日、横浜スタジアム)

 ホンマに感動した!!米国との決勝トーナメント準々決勝に臨んだ日本は、延長十回タイブレークで劇的なサヨナラ勝ちを収めた。1死二、三塁から甲斐拓也捕手(28)が右越えにサヨナラ打を放ち、激闘に終止符を打った。4日の準決勝では韓国と対戦する侍ジャパン。今大会2度目の劇勝で生み出した勢いを持って、ライバルにぶつかる。

 これ以上ないシビれる場面で、これ以上ない一撃を浴びせてみせた。仲間から浴びせられたウオーターシャワーに心地よさそうな表情を浮かべている。もつれにもつれた米国との戦い。延長タイブレークの激闘の末、決着をつけた値千金の打棒。劇的なサヨナラ勝利の立役者は甲斐だ。

 「打っていいですか?」。稲葉監督へ“直訴”して臨んだ打席だった。受け身にならず積極的に攻めていく。延長十回無死一、二塁。まず代打・栗原が犠打を成功させて好機を拡大。1死二、三塁となり、途中出場だった甲斐がこの日初打席へ入った。

 米国が敷いたのは内野5人のシフト。さらに前進守備だったことを頭に入れる。「外野手が1人、内野に来て。初球から振りにいこうと」。ジャクソンの初球を一閃(いっせん)。外角低めのスライダーに反応した打球が勢いよく右方向へ伸びていく。相手の前進守備をあざ笑うかのように、右翼の頭上を越えるサヨナラ打で決着をつけた。

 延長十回には7番手でマウンドに登った栗林を好リード。「栗林が0点で抑えてくれたから勝ちにつながったと思います」。サヨナラ勝利への流れを作った新人右腕をねぎらうことも忘れない。

 08年・北京五輪では3位決定戦で敗れた米国に劇的勝利。「私は悔しさを持って戦う」と話していた稲葉監督も「選手たちがよくやってくれた。米国の投手も非常によかったので、選手たちが本当によく頑張ってくれた」と安どの表情だ。

 そして次戦、4日の準決勝では韓国が待ち受ける。北京五輪の準決勝で悲願の金メダル獲得を阻止された因縁の相手。当時は選手で出場した稲葉監督にとっても、13年越しのリベンジの機会となる。

 「韓国も終盤の粘りがあるし、非常に強いチームだと思う」と警戒した稲葉監督。そして、言葉に力を込め「われわれの野球をします。とにかく自分たちの野球をします」と宿敵との戦いへの決意を示した。強敵を撃破して「結束」を深めた侍ジャパン。悲願の瞬間まで、あと2勝だ。

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