「高校野球東東京大会・準々決勝、帝京５－３東亜学園」（３０日、駒沢球場）

　ノーシードから挑む名門をラッキーボーイが勢いづけた。帝京・田巻脩三外野手（３年）が決勝打を含む２安打１打点。７番ながら打線をけん引し、優勝した昨夏の東東京独自大会に続く４強入りに貢献した。

　鮮やかな流し打ちで先制点をもたらした。二回２死三塁から「無理に引っ張らず、逆方向に」と外角直球を捉え、右中間を破る適時三塁打。４得点を挙げた四回にも追い込まれながら四球を選び、猛攻につなげた。

　チーム一の強運の持ち主だ。先月１９日に行われた東東京大会組み合わせ抽選会に参加する選手を決めるため、前田三夫監督（７２）の号令で３年生２０人全員がじゃんけん。最後まで勝ち残ったのが田巻だった。

　野球部ＯＢのタレント・石橋貴明（５９）らが出演した番組の企画「男気じゃんけん」で俳優・哀川翔（６０）が繰り出した親指と人さし指でのチョキを駆使し、大役をゲット。抽選結果も準々決勝まではシード校と激突しないブロックを引き当てた。

　最近もサッカーゲーム「ウイニングイレブン」で“レアキャラ”とされるリオネル・メッシを引くなどツキは続いている。決勝進出を懸け、８月１日に二松学舎大付と対戦。今大会初のシード校が相手だが、“持ってる男”がいれば心配ない。