智弁和歌山・中谷監督 “ゴン攻め”V 4大会連続夏切符「よくやってくれた」

 甲子園出場を決め、喜ぶ智弁和歌山ナイン(撮影・北村雅宏)
 7回、勝ち越しにベンチで拍手する中谷監督(左)
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 「高校野球和歌山大会・決勝、智弁和歌山4-1市和歌山」(27日、紀三井寺公園野球場)

 和歌山大会決勝が行われ、智弁和歌山が宿敵・市和歌山を下し、4大会連続25度目の出場を決めた。これまで4度対戦し1勝3敗と負け越してきたが、元阪神・中谷仁監督(42)の攻めた采配が光った。

 執念の采配で宿敵を撃破した。「投手陣が最少失点に抑えてくれて、素晴らしいバッテリーの前に何とか食らいつけた。よくやってくれたと思います」。中谷監督は笑顔のナインを見てホッと胸をなで下ろした。

 出だしから相手の意表を突いた。決勝の先発マウンドを託したのは、今秋ドラフト候補のエース右腕・中西聖輝投手(3年)ではなく、背番号「18」の伊藤大稀投手(3年)だった。これが見事にはまり、伊藤は七回途中まで1失点と好投。2番手の中西も3回無失点でエースの仕事を果たした。

 前夜、中西に「後ろから思い切りいけ」と伝えた。先発で投げる気満々だった中西は驚いたというが「信じてよかった。始めからMAXでいけたので!」と笑顔で振り返った。

 対小園への攻撃も「後半勝負になる」と言っていた通りの展開だった。五回まで両軍無得点で迎えた六回。敵失から2死満塁とすると、高嶋仁名誉監督の孫・奨哉内野手(3年)が小園の浮いたスライダーを左前にはじき返して先制。同点の七回には4安打で2点を奪い、一気にたたみ掛けた。

 「小園君が元気なうちはなかなか打たせてもらえない。でも、後半は球威や制球面で必ずチャンスがあると思った」と指揮官。これには高嶋名誉監督も「中谷の思い通り。完璧だったよ」と手放しで称賛した。

 次に見据えるのは全国制覇だ。「市高の思いも背負って戦う」と中谷監督。難敵を撃破した自信を胸に、聖地へ乗り込む。

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