姫路高・前田大輝「あの1球がなければ」敗戦も大器の片りん 国公立大学からプロへ

八回、2死満塁のピンチで三邪飛で切り抜け雄たけびを上げる姫路・前田
敗れはしたが、8回1失点の力投を見せた姫路・前田
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 「高校野球兵庫大会・1回戦、小野1-0姫路」(9日、明石トーカロ球場)

 わずか1点差での敗戦。ただ、姫路のエース右腕・前田大輝投手(3年)が大器の片りんを見せた。

 初回から三回まで三者凡退と危なげない投球。「内野手に助けてもらおう」と、変化球主体の打たせて取る投球で五回まで0に抑えた。しかし六回、先頭の船瀬幸飛投手(3年)の中前打から1死一、三塁のピンチを作り、スクイズで失点。「あの1球、それさえなければ…」と、相手投手に安打された1球を涙ながらに悔いた。

 敗れはしたが潜在能力の高さを伺わせた。自己最速は149キロで、この日は142キロを記録。雨中でも2四死球とテンポ、制球共に好投手の要素が詰まっていた。ネット裏で視察した巨人・岸スカウトも「スライダーがいい。これからが楽しみ」と伸び代たっぷりの右腕に期待を寄せた。

 けがを乗り越え、夏のマウンドに立った。高校2年の6月に肩を故障し、7月の代替大会中には、自転車事故で転倒し負傷。新チーム結成後の秋季大会では登板することができなかった。

 それでも「考えて野球をするようにした」と、けがの期間中にオリックス・山岡泰輔投手や山本由伸投手のトレーニング動画を参考に練習。「距離があっても自分の頭より低いボールを投げる意識で」と、実戦を想定したキャッチボールも徹底し、最速149キロをマークするほどにパワーアップした。

 進路は県外の国公立大学でスポーツの勉強ができる学部を志望。野球も継続する予定で、「学んで実践して、今以上に速い球を投げられるようになりたい」と成長を誓った。

 夢はプロ野球選手。「(日本ハムの)伊藤大海投手のように1年目から活躍する投手になりたい」と、力強く決意した前田。未完の大器を大学で磨き、プロの舞台を目指す。

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