「中日３－９ヤクルト」（２日、バンテリンドーム）

　鍛錬と集中力が詰まった一打を放ち、ヤクルト・青木が両拳を握る。敵地で大暴れの２安打３打点。「最近打ててなかったので、このチャンスをものにできるように」。１５安打９得点の打線をけん引し、首位・阪神まであと４差だ。

　チーム一丸となり、相手投手を撃破した。初回から山田の犠飛で先制し、徐々に加点。三回には無死一塁から、青木が左中間を真っ二つに切り裂く適時二塁打を放った。さらに２点差に詰め寄られた六回。今度は１死満塁で、左翼線への２点適時二塁打を決めた。

　打点を挙げたのは、出場７試合ぶりだった。苦しい時間が続く中で、青木も「なかなか結果に結びつかなくて」と振り返る。それでもこの日は全体練習を前に、室内ブルペンのスペースで打撃練習。自身が２年前まで使っていたバットを村上から借りるなど、状態回復のためにできることは全て取り組んだ。

　快勝劇にファンが酔いしれ、鮮やかに傘が揺れた。「突っ走っていきたい」。チームは連勝で、勢いはさらに加速。前半戦のラストスパートをかける。