ヤクルト・青木、日米通算2500安打 本拠地で達成「ホッとしています」
「ヤクルト4-3日本ハム」(26日、神宮球場)
ヤクルトの青木宣親外野手(39)が26日、神宮で行われた日本ハム戦で一回に右前打を放ち、米大リーグでの774安打を含め、日米通算2500安打を達成した。オリックス、マリナーズなどで活躍したイチロー、巨人、ヤンキースなどでプレーした松井秀喜、西武、メッツ、楽天などに在籍した松井稼頭央に続いて日本選手4人目。
スタンドから送られる万雷の拍手に、青木はようやく笑えた。ともした2500回目の「H」ランプ。「神宮で決めたいと思っていた。すごく幸せです」。特別な存在のファン、そして習い事を休んで毎日駆けつけてくれた子供たちら家族。みんなが見つめた、日米通算2500安打だ。
悔しさも、喜びも共に歩んできた本拠地で、決めた。待望の一打は初回。3ボールから、直球を捉えると右前へ。「やっと出たなと。ホッとしています」と重圧から解放され、支えてくれた人への感謝の一打となった。
分岐点はプロ2年目の05年だった。「レギュラーになりたい」-。強い思いで練習に励み、その年に202安打を記録。「こう打てばヒットになる」と手応えをつかみつつも、貪欲な姿勢は変わらなかった。1本の難しさを知り、乗り越えてきた青木だからこそ、これまで積み重ねてきた安打を「どれも印象的だ」と振り返った。
今季は新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者と判定されて隔離を強いられた。その影響で2週間の自宅待機からの復帰後は、これまで使用してきたバットが振れず、ルーキー・元山の軽いバットを借りて打席に立った日もあった。
この日の2安打でNPB通算2000安打まで残り273本となったが「諦めないことは大切。(日米通算)3000本も目指していきたい」。偉業の先に見る、さらなる大台へ。青木がまた、一歩ずつ歩き出す。