巨人 岡本不発の原因と気になる吉川の現状 内田順三氏の視点

 巨人は9日の広島戦で完封負け。得点力不足が響き、勝率5割となった。開幕からここまで13試合で本塁打なしの主砲・岡本和真内野手、打率・087で9日も途中交代となった吉川尚輝内野手の現状について、かつて両選手を指導していた内田順三氏(デイリースポーツ・ウェブ評論家)に聞いた。

 ◇ ◇

 岡本は前カードの阪神戦、そして昨日の広島戦と打席で試行錯誤しているのが分かるね。うまくいかないものだからトップの位置を早く作ろうとしたり、タイミングの取り方を変えてみたりしている。

 少し気になるのはバットを持つ右手。これも試行錯誤しているのかもしれないが、グリップの持ち方が変わっている。以前は右手の小指を左手にかけるように握っていたが、今はそろえて持っている。右手の引きが強く、力が入ってしまっているのはそのせいもあるのかもしれない。バットが出てこないし、肘も入ってこない。本来、右手を柔らかく使っていたが、今はそれがないよね。

 ただ、昨日は2本のヒットも出たし、少し力が抜けて変わるかもしれない。打席内で「いらっしゃい」の待ちで構えたらいい。ジャイアンツの4番、2冠も獲得した選手だからね。どっしりとやり始めたら状態は上がってくるでしょう。

 吉川は岡本とともに、将来の巨人を背負うだろうと思って指導していた選手。でも今は強く、遠くに飛ばそうと意識しすぎだよね。右肩がサード方向に向かって入りすぎているし、振った後に下半身もガタガタ動いてしまっている。確率が悪いし、空振りも多いでしょう。彼はパワーで立ち向かう選手じゃない。いかにシュアにバットを出すか考えるべきなのに、何か、自分で自分をあおってしまっているよね。これは松原にも同じ事が言えるかな。

 吉川にしても松原にしても攻撃だけでなく、走力、守備力もある。昨日は松原が打ったようなボテボテの内野安打でもいい。ボールを長く見て、センター中心に左中間方向へ打つイメージを持つ意識が必要なんじゃないかな。

 チームはコロナの影響で丸や中島、好調だったウィーラーや若林も離脱した。新外国人もいない。それでも、勝率5割なら悪くないでしょう。主力が戻ってきてパワー野球ができるようになった時にどうなるか。これからでしょう。

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