巨人から放出選手のその後は…ヤクルト移籍の田口はどうなる?

 巨人・田口麗斗投手とヤクルト・広岡大志内野手の交換トレードが合意に達したことが1日、発表された。

 デイリースポーツ評論家の関本四十四氏が「思い切ったトレードで驚いた」と語ったように、近年の巨人は実績ある選手や有望株を出血覚悟で出すトレードが目立つ。昨年不調でファーム行きとなったロッテ・沢村と同じように、田口もけがで1軍を“離脱”しているタイミングだった。

 他球団からの評価も高い段階でのトレード決断。大塚副代表は昨年、「昔ジャイアンツはトレードに出して活躍されると困るという話になって、どっちかというと飼い殺しをしていたんですよ。原監督と私は生かす道があるなら探した方がいいんじゃないかと」と、積極トレードの理由を説明している。

 16年以降の約5年間、今回の田口も含めて巨人が交換トレード(金銭含む)を成立させたのは12例。では、その効果と他球団へ移籍した選手の“その後”はどうなっているのか。

 獲得選手の成功例で言えば、昨年ともに楽天から加入した高梨とウィーラーが挙げられる。また、19年6月に加入した鍵谷も中継ぎで奮闘し、リーグ連覇に貢献。16年に獲得した石川も右の外野手として、1軍の戦力になっている。

 一方、放出した選手では石川らとのトレードで日本ハムに移籍した大田がブレーク。日本ハムでは鍵谷と入れ替わった捕手の宇佐見も活躍し、昨季は自己最多の80試合に出場した。香月とのトレードとなった沢村もロッテで復活を遂げ、オフに大リーグ・レッドソックスへと移籍。巨人ではファーム暮らしが長かった楽天・田中貴は現在1軍の3番手捕手を争う立場。150キロ超の速球が魅力の高田は中継ぎで開幕1軍入りを目指す。

 かつて、関本四十四氏も巨人で新人王を獲得するなど活躍した後、太平洋クラブ(現西武)、大洋(現DeNA)と渡り歩いた経験がある。トレードは“出される”といったマイナスイメージも持たれがちだが「先入観なく、白紙の状態で見てもらえるのが選手にとってのメリット。引退後の話まですると、他球団を見た事でその後のコーチでの仕事や評論家活動のプラス材料になった」という。

 また、巨人から放出されることには「巨人は環境面で恵まれているが、注目度も高いことで選手の重圧になっているケースもある。そうしたことを考えると移籍することで伸び伸びできる面もあるし、一方ではしっかり自分を持たなければいけない面もある」と語った。

 成績の伸び悩みが見えた田口が新天地で復調できるのか。また、右の長距離砲として魅力ある広岡の才能が巨人で花を開くのか。開幕直前での電撃トレードの行く末にも注目が集まる。

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