広島新庄 迫田イズム継承「日本一目指して」守り勝つ

 「選抜高校野球・選考委員会」(29日、大阪市内)

 第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕・甲子園)の出場校が29日発表され、中国地区から広島新庄が選出された。昨秋の県大会と中国大会で優勝したことが評価され、選抜は2年連続3度目の出場となった。広島新庄を強豪校に推し進め、昨年3月末に退任した迫田守昭前監督の“迫田イズム”を継承し、守り勝つ野球で創部初の優勝を目指す。

 雪が舞う白銀のグラウンドに吉報が届いた。広島新庄が2年連続3度目のセンバツ出場を決め、球児らはマスク越しから笑みをこぼした。この日、17歳の誕生日を迎えた大可尭明主将(2年)は「うれしいです。安定した投手陣と粘り強い打撃が持ち味。一戦一戦、戦っていきたい」と決意をにじませた。

 “迫田イズム”を継承し、新庄伝統の守り勝つ野球で頂点を目指す覚悟だ。広島新庄を強豪校へ推し進めた迫田守昭監督が昨年の3月末で退任。宇多村聡監督(34)は「守りを中心に教えていただいた。迫田さんからはしっかりやれよといわれました」と前監督からのエールを明かした。

 昨季はコロナ禍によりセンバツが中止となり、迫田前監督は最後の指揮を執ることができなかった。昨夏の甲子園交流試合では天理(奈良)に4対2で勝利したが、悔しさの残る一年に。それだけに、今回のセンバツにかける思いは強い。

 昨秋の中国大会は4番を務めた二刀流の右腕・花田侑樹投手(2年)と左腕の秋山恭平投手(2年)の“Wエース”で勝ち進み、準々決勝から3試合連続で1点差の接戦を制してきた。約2カ月後に迫る大舞台に向け、現在は雪が積もる中でダッシュを行い、下半身の強化を図っている。

 練習試合を含めて現在39連勝中と勢いに乗っている。「個々の能力をレベルアップできれば。全国優勝。日本一を目指してやっていきたい」と指揮官。先輩や監督らへの恩返しを胸に、再び聖地で輝きを放つ。

 ◆広島新庄高校◆ 1909年創立の私立高。校訓は「至誠一貫」など。ソフトテニス部、吹奏楽部、サッカー部、剣道部も盛ん。野球部は28年に創部され、戦後軟式の時期もあったが、72年に硬式に復帰。2014年にセンバツ初出場。15、16年は2年連続で夏の甲子園に出場した。主なOBに広島・永川勝浩投手コーチ(元広島)、巨人・田口麗斗、日本ハム・堀瑞輝、堂珍嘉邦(歌手)。所在地は広島県山県郡北広島町。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス