ソフトバンクの強さ際立つも流れ一つで変わる短期決戦 巨人は先制点を 北別府氏分析

 日本シリーズ第1、2戦はパ・リーグ覇者のソフトバンクが、セ・リーグ覇者の巨人を圧倒して連勝した。24日からペイペイドームに場所を移す。昨年のようにソフトバンクが一気に勝ち進むのか、それとも巨人の逆襲があるのか。デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏にこれまでの戦いと今後の戦いについて語ってもらった。

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 日本シリーズ第1、2戦はソフトバンクの強さが際立った。工藤監督がさい配を振るわなくても選手それぞれが自分らで考えて打席に立ち、走塁をしている。もっともそんな事ができるチームに育てたのは監督です。スイング一つを見ても半端ない。特に1、2戦で活躍した栗原はインサイドも打つし外の球もうまく打つ。今季限りで退団が決まった実績のある内川でも太刀打ちできないような打撃で、チームとして若返りがうまくできている。

 投手陣も先発した千賀、石川はもちろん、第2戦に5番手で登板した杉山は、真っすぐと縦のスライダーで岡本を空振り三振に仕留めた。若い選手が出てきてセ・リーグとパ・リーグの野球の違いというのを見せつけた。

 一方、巨人はシーズン中の戦いをシリーズに入って全くできていない。勝てないことで負のループに陥り元気がなく、チームが一つになっていないように見える。1、2戦とも序盤に先制点を奪われ、投手陣も失点を増やさないようインサイドを攻められなかった。シーズン中に先発で活躍し、このシリーズで中継ぎに回り連投した戸郷も逆球が多くいつものボールの勢いを感じなかった。攻撃陣も1、2番が出塁できず坂本、岡本、丸の主軸も本調子ではなかった。

 ただ、短期決戦では流れ一つで連勝、連敗がある。私が経験した日本シリーズでも1979、80年は連敗スタートから日本一になった。その逆で86年は3勝1分けから4連敗で敗れたこともある。何が起こるか分からないのが、短期決戦のいいところであり怖いところだ。

 24日からは福岡に場所を移す。ビジターの巨人は先攻になる。とにかく早めに得点することで、流れを呼び込むことが大事だろう。また、状態のいい選手を起用することも一つの手である。2試合ではソフトバンクの強さだけしか見えなかったが、巨人も一つ勝つと戦い方も変わってくる可能性がある。

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