DeNA-阪神で満員実験 初日は上限80%、問題なければ拡大へ

 政府は15日、新型コロナウイルス感染症対策分科会を開き、プロ野球の試合で球場に多くの観客を収容し、影響を調べる実証実験を始めると決めた。神奈川県やIT企業ディー・エヌ・エー(DeNA)などが、横浜スタジアム(横浜市)で30日から3日間(DeNA-阪神3連戦)行う。初日は収容人数の80%を上限とし、問題がなければ段階的に増やして3日目は満員で実験する。

 スポーツ分野以外でも同様の取り組みを進め、社会経済活動の一層の引き上げにつなげる考えだ。ただ今冬はインフルエンザの同時流行も懸念され、感染抑止の強化が求められる。西村康稔経済再生担当相は15日の記者会見で「(新規感染者数を)何とか減少傾向にしたい」と述べた。

 今回の実験では高精度のカメラとビーコン(電波受発信器)を用い、3密(密閉、密集、密接)が発生しないよう取り組む。スタンドに加え、人が密集しやすい会場の出入り口や売店、トイレの混雑状況を分析し、マスク着用の有無も確認。イベント前後には携帯電話の位置情報で駅や繁華街の人の流れを調べる。

 このほか、スマートフォン向け接触確認アプリ「COCOA(ココア)」の使用を促し、感染者や濃厚接触者が出た場合の追跡が可能かどうかを調査。スーパーコンピューター「富岳」で声援などによる飛沫(ひまつ)の影響についても検証する。

 神奈川県の黒岩祐治知事は15日、DeNAの南場智子会長と県庁で会談した。終了後、黒岩氏は記者団に「最先端の技術を結集してモデルを示し、東京五輪の成功に向けた流れをつくりたい」と強調。南場氏は「広くデータを公にしてシェアしたい」と語った。

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