「日本ハム１－４楽天」（２１日、札幌ドーム）

　久しぶりに味わう勝利の余韻に、思わず笑みがこぼれる。楽天・則本昂が７月３日のロッテ戦（楽天生命）以来、７試合ぶりとなる今季４勝目。「とにかく勝てて良かった」と安どの色をにじませた。

　立ち上がりから直球が走った。「しっかりと強い真っすぐを投げれば、変化球も生きてくる。そういう投球ができた」。初回は先頭の西川に中前打を許すが後続を抑えると、四回１死で中田には、この日最速の１５４キロを計測。力の投球で八回まで二塁すら踏ませない投球を展開した。

　勝てない日々の中、前回登板から休日なしでフォーム修正に取り組み、さらに「いろんな球で抑えようとし過ぎていた。今日は真っすぐで押していければと思った」という原点回帰の投球で躍動感をよみがえらせた。

　２年ぶり完封が掛かった九回は３連打を浴びて降板。８回０／３を１失点の好投も「課題が残った。その課題をつぶして、もっと勝てるようにしたい」と則本昂。それでもチームにとって頼もしい男の復活勝利となった。