履正社・関本Jr.刺した!3連続二盗阻止!昨夏決勝カードの星稜に10-1大勝

 「高校野球交流試合、履正社10-1星稜」(15日、甲子園球場)

 昨夏の甲子園大会決勝の再戦となった注目のカードは、履正社が10-1で大勝し、星稜を返り討ちにした。今秋ドラフト候補で主将の関本勇輔捕手(3年)が、打っては2安打1打点、守っては強肩で3度も盗塁阻止するなど攻守で勝利に貢献。昨夏の王者としての意地を見せつけ、高校野球を有終の美で飾った。

 攻守で魅せた。“圧倒的日本一”というテーマを掲げて1年間チームを引っ張ってきた主将・関本が、鮮やかな連続盗塁阻止でピンチを救った。さらに甲子園初安打もマークし、昨夏に続いての星稜撃破に貢献。「(星稜は)先輩方が決勝で戦った相手で意識はしていましたし、自分たちも倒す相手だと思っていたので素直に安心しました」と王者の貫禄を背中で示した。

 持ち味の強肩が光った。「岩崎がずっといい球を投げてくれてたので士気が上がった」と、走者を背負った五、六、七回に3イニング連続で相手の二盗阻止。「投げるときには『いけるな』と思っていた」と正確な二塁送球で進塁を許さなかった。二回にはフェンスにぶつかりながらファウルフライに飛びつき好捕するなど、冷静かつ男気あふれるプレーでエースを援護した。

 宿敵・大阪桐蔭を下すも「自分の守備に余裕がなかった」と振り返った今夏の大阪代替大会では盗塁阻止が0だった。最後の一戦で輝きを取り戻し、岡田龍生監督(59)は「相手もいろいろ仕掛けてきた中で、うまく流れを断ち切ってくれた」と目を細めた。

 4番として、バットでもしっかり結果を残した。まずは4点リードの二回、2死一、三塁で「初球が一番打率が高いので」と1球目のスライダーを左前へはじき返し、甲子園初安打で追加点を叩き出した。九回の高校最終打席でも右前打を放ち、2安打1打点で2桁得点の打線をけん引した。

 この日もスタンドには元阪神内野手の父・賢太郎氏が駆けつけ、好プレーの度に両手を挙げて喜ぶ姿があった。前日にはたった一言、「全力でやってくれ」とだけ伝えられたという。ずっと背中を追っていた父が活躍した場所で、成長した姿を見せることができた。

 今年はコロナ禍で何度も悔しい思いをした。だからこそ「野球ができるのは当たり前じゃないと再確認できた」と感謝をプレーで表した関本。「また甲子園の土を踏みたいです」-。履正社の3年間で経験した喜びや悔しさを胸に刻み、次はプロとしてこの場所に戻ってくる。

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