オリックス今季初勝利 由伸8回0封10K!初戦で進化証明「本当にうれしい」
「オリックス4-0楽天」(21日、京セラドーム大阪)
開幕連敗のチームを勝たせる。オリックス・山本由伸の頭にはそれしかなかった。初回から全開でいった。先頭茂木には初球152キロを外角低めに決めると最後は内角153キロで3球三振。続く鈴木大は143キロフォークで空振り三振。そしてブラッシュにはこの日のMAX155キロを外角いっぱいに決め、3者連続三振で最高のスタートを切った。
二回は1死から島内のバットを折りながらも不運な当たりで右前打を許すが、ロメロは内角への152キロ、1球で併殺に仕留めた。以降も二塁を踏ませることなく、3安打無四球、10奪三振とまったく寄せ付けなかった。
新型コロナウイルスの影響で4月から2カ月近く自主練習となった。開幕日も決まらず誰もがモチベーションを保つことさえ難しい期間。「今一番頑張った人が活躍するシーズンになりますね」。そうつぶやいた。若き右腕には目指す場所がくっきりと見えていた。体を鍛えながら、投球フォームを見つめ直し、体重移動の改善に努めた。
「何とか勝とうと思ってマウンドに上がりました。集中してマウンドに上がれたので、最高の立ち上がりができたと思います。自主トレ期間から練習してきたことが結果に出て本当にうれしいです」
8回で94球。完封も可能だったが、今季初登板ということを考慮され交代となった。
「何事も1戦目であったり、初回は大切というのは野球人生で学んできたので、とにかくいい入りができたのが良かった」
初戦で進化は証明できた。完投、完封、楽しみは先に残しておく。