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花咲徳栄、幻のセンバツ開幕日に学校で開会式 井上主将「一つの区切りに」夏へ前進

 史上初の中止となった第92回選抜高校野球大会に出場予定だった花咲徳栄が19日、埼玉県加須市内の同校グラウンドで“疑似開会式”を行った。通常通りの開催であれば、この日は甲子園で出場32校による開会式当日だった。主将で今秋ドラフト候補の井上朋也内野手(2年)らメンバー入りを果たした18人が堂々と行進した。

 午前9時。“本番”と同じ時刻に花咲徳栄ナインが自校グラウンドの右翼付近から一歩一歩を踏みしめた。行進曲の予定だった「パプリカ」が流れる中で、選手は背番号のついたユニホームをまとい、主将・井上の手には選抜旗。「イチッ、ニー」と高らかな声を響かせた。

 行進後は本塁の後ろに整列し、勝利校のみが許される校歌斉唱も披露した。ナインに広がるのは、晴れやかな表情。井上は「こういう会を開いていただき、本当に感謝しています」と喜びをかみしめた。

 昨秋の関東大会で8強入りし、4年ぶりのセンバツ切符を勝ち取った。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、夢舞台は11日に史上初の中止が決定。井上が「動揺している子もいた」と打ち明けたように、やるせなさは拭えなかった。

 球児にとって一生の思い出となる瞬間を少しでも味わってもらいたい-。「この子たちに甲子園を経験させるというのがすごく大事」と岩井隆監督(50)。選手たちに提案し、学校側の協力も得て、“模擬開会式”を実現させた。

 指揮官の粋な計らいは選手にしっかりと伝わった。その後の練習ではレギュラーと控え組に分かれ、公式戦ユニホームのまま紅白戦を決行。試合は同点で迎えた九回、控え組のサヨナラ勝ちで幕を閉じた。岩井監督は「ユニホームを着るだけで全く違った。見ていて頼もしかった」とうなった。

 練習は寮生のみで継続しているが、対外試合はいまだ組めない状況。苦境が続く中で、井上は前を向いた。「一つの区切りにして、明日から夏に向けて全員で励んでいけるように」。気持ちを切り替え、聖地出場の次なるチャンスに挑む。

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