ロッテ・鳥谷、感謝の再スタート 野球やれる喜び感じた!“デビュー戦”で初安打

 「2軍練習試合、ロッテ3-11巨人」(17日、ロッテ浦和球場)

 昨季限りで阪神を退団してロッテに入団した鳥谷敬内野手(38)が17日、2軍練習試合・巨人戦(浦和)に「3番・遊撃」でスタメン出場。“デビュー戦”で移籍後初安打を放ち、軽快な守備も披露した。阪神での最終戦となった昨年10月13日・巨人とのCSファイナルS第4戦以来、156日ぶりの実戦出場に喜びを感じ、感謝の思いを込めてプレーした。

 レジェンドが、試合のグラウンドにようやく帰ってきた。報道陣約50人が詰めかけた中、移籍後初の実戦出場で初安打を放った。鳥谷は「喜びを感じながら。(スタメンで)最初からグラウンドに立ってということは、なかなか昨年はできなかった。感謝を持ちながらやりました」としみじみと語った。

 一回の第1打席は戸郷を相手に三邪飛。三回には「どんどん振っていこう」と初球149キロの外角直球を捉え、左線に運んだ。二塁を狙いアウトになったが「無難に止まるよりはどんどん行ってみて」と積極走塁を見せた。五回は見逃し三振に倒れたが、充実の3打席だった。

 守備では“本職”の遊撃で3度のゴロを軽快にさばいた。四回、走者なしで若林を迎えた場面では経験値の高さを見せつけた。打球方向を予測し、三塁側に寄った。三遊間の深い打球に追いつき、ジャンピングスローでアウトに。「打球方向に合わせて一歩二歩、(三塁側に)寄った。今までやってきた経験が生きたプレーだった」と振り返った。

 阪神を退団後、無所属のまま春季キャンプにも参加していない。156日ぶりの実戦出場となったが、阪神時代のチームメートでもある今岡2軍監督は「ブランクはない」と目を細めた。「自分自身、練習する場所もなかったですし、探しながらやっていた」と鳥谷。自分の体や長所、短所を見つめ直す時間に充てたことも功を奏した。

 今後は18~22日までの2軍練習試合5連戦に先発出場し、二塁や三塁にも入る予定。「野球をできるありがたさは、そのままタイガースでやっていたら感じられなかった。それを感じながら、それをずっと持ちながら1年間やっていきたい」。ロッテへの感謝の思いを込めて戦場に立ち続ける。

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