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【第2の人生へプレーボール】今江敏晃 苦難の18年間、今度は選手を支える側に

 小児がんの子供たちとクリスマス会を催した楽天・今江コーチ=千葉市内の千葉県こども病院=25日
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 涙で頬をぬらした後にサプライズが待っていた。11月24日の楽天ファン感謝祭。ファンへ別れの直後、長男・陸斗くん(14)から「最後に選手として勝負をしてください」との挑戦を受け、今江敏晃(36)現役最後の打席が実現。「ああいう形で野球人生を終われて幸せ。夢がかなった」。そこには、いつもの笑顔が戻っていた。

 勝負強い打撃と、屈託のない笑顔が、時に敵のファンをも引きつけてきた。ロッテ時代の05年・阪神との日本シリーズ。8打席連続安打を放つなどの活躍でMVPを獲得した。

 以降は「各地で阪神ファンからも温かい言葉を掛けられるようになった」と話した今江。日本一を阻まれた虎党からも認められ、そして愛された。

 10年の日本シリーズでもMVP。15年オフに楽天へFA移籍後はケガに苦しむも、主力として活躍。だが、今年1月に突然の不運が襲う。右眼球中心性漿(しょう)液性脈絡網膜症が発症したのだ。

 5月に1軍復帰も「見えにくさは残っているし、何がきっかけで再発するか分からないのでトレーニングも十分にできない」という状況で懸命な日々を送るが、7月に再発して2軍降格となった。

 来季の戦力構想から外れ「まだまだやりたい気持ちもあったが、違うチームでやっていけるか不安もあった」と現役引退を決意。楽天の育成コーチとしての要請を受諾した。

 「苦しいことの方が多かった」という18年間。だからこそ伝えられることがある。「周りの支えがあって今の自分があると思う」。そして今度は支える側として「3ケタの背番号の選手が1軍で活躍できるように手助けがしたい」と話す。苦難を経て新たな夢を語る今江に、ファンに愛されたあの笑顔があった。

 ◆今江 敏晃(いまえ・としあき)1983年8月26日生まれ、36歳。京都府出身。現役時代は右投げ右打ちの内野手。PL学園から2001年度ドラフト3巡目でロッテ入団。プロ1年目の02年4月28日・近鉄戦(大阪ドーム)で初出場(代打)。16年楽天移籍。ベストナイン1回(05年)、ゴールデングラブ賞4回(05~08年)、日本シリーズMVP2回(05・10年)。通算成績は1704試合、打率・283、108本塁打、726打点。06年WBC日本代表。

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