ヤクルト・村上 来季本塁打1本につき熊本城復旧に寄付 大幅昇給463%増で更改

 ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が16日、東京都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、年俸800万円から3700万増の4500万円でサインした。今季は36本塁打、96打点の大ブレークで新人王を受賞。大幅昇給を果たした来季は本塁打を1本放つごとに、16年の熊本地震で被災した、故郷の熊本城修復のために一定額の寄付を行う考えを明かした。(金額は推定)

 晴れやかな笑顔で、村上が声を弾ませた。「すごくいい評価をしていただいた」。実に463%の年俸アップ。13年に同じ新人王に輝いた小川の367%(1200万円から5600万円)も上回った。本塁打、打点はリーグ3位で、高卒2年目としては歴代最高の数字。打撃に関する査定は今季のチーム2番目で、全143試合出場も高く評価された。

 一流の成績を残したことで、満を持して故郷に貢献する。会見終盤に「僕からいいですか?」と切り出し、「来シーズンはホームラン1本につき、熊本城(修復)の方に寄付しようと思っています」と明かした。

 九州学院2年時の16年に熊本地震を体験。甚大な被害を受けた、天下の名城の姿にもショックを受けた。小学校の遠足などでも訪れ、日頃から自転車でそばを通っていた身近な場所だ。寄付額の詳細は今後決めるが「いつか活躍したら、少しでも力になりたいなと思っていた」という志を20歳の若さで実現する。

 来季の目標はリーグ優勝、日本一への貢献に加え、「3割、30本、100打点」と言い切った。これまでは具体的な数字を口にしなかったが「来年は本当に大切なシーズンになる。そこを目標にすることによって、チームに貢献することもたくさん増えてくる」と意図を説明。正真正銘の主軸としての自覚を胸に、プロ3年目に向かう。

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