イチロー氏“特例”受講 マリナーズ所属のままでも期間限定で学生野球資格回復認定へ

 米大リーグ、マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏(46)=本名・鈴木一朗=が13日、都内で開かれたプロ経験者が学生野球の指導者になるために必要な学生野球資格回復のためのプロ側の研修会に出席した。他の受講者と別の出入り口を利用するなど、異例の態勢の中で受講。現行ルールでは球団所属のままでは学生への指導ができないが、期間限定で“特例”を認める見通しだ。    

 紺のスーツに身を包んだレジェンドが、真剣なまなざしで、講師の話に耳を傾けた。他の受講者が入退室時に通る受付には姿を見せず、別の出入り口を利用したイチロー氏。大挙した報道陣の前に姿は見せなかったが、出席者の一人は「いっぱい(イチロー氏に)あいさつに来ていましたよ」と、異例づくしの雰囲気を振り返った。

 今回から退団者だけでなく、現役選手や球団職員も研修会への受講が可能となった。ただ、球団に所属している間は学生の指導はできない。そのルールに照らせば、マ軍に所属するイチロー氏が資格回復を果たすことはできないが、プロアマ関係者は“特例”を認める意向を示した。

 イチロー氏を「世界の宝」と称した日本高校野球連盟の田名部和裕理事は「野球振興のお手伝いをしていただけるのはありがいこと」と話した。比類なき功績に加え、同氏の雇用実態を考慮。シーズンオフには球団業務に携わらない点に着目し、期間限定での資格回復を認める見通しだ。

 田名部氏によると、イチロー氏の受講申請書には「役に立ちたい」と書かれていたという。今後は15日までの研修を修了し、来年2月の日本学生野球協会の審査を経て資格を回復すれば、高校野球や大学野球の指導ができるようになる。127人の受講者の一人として、その本気度を示した。

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