明石商・来田が史上初!!甲子園2発目の先頭弾!!

 「全国高校野球選手権・準決勝、履正社7-1明石商」(20日、甲子園球場)

 確信した瞬間、拳を突き上げた。高々と舞い上がった打球はバックスクリーンへ一直線。有言実行の男、明石商(兵庫)の来田涼斗外野手(2年)が再び聖地で快音を響かせた。しかし終わってみれば、奪った得点はこの1点だけ。日本一への挑戦は終わった。

 初回、フルカウントからの6球目。直球を完璧に捉えた。今大会初アーチは、今春センバツの準々決勝・智弁和歌山戦以来2度目の初回先頭打者本塁打。初回先頭打者弾を甲子園で2発放ったのは史上初だ。同戦の初回先頭&サヨナラ本塁打に引き続き、またもや快挙を成し遂げた。

 「何とか中森に点をあげたかった」。先発のマウンドには同級生の中森が立っていたが初回4失点。予想外な展開に重い空気が流れたが、相手に傾いた流れを食い止めようとフルスイングした。

 一発の予感はあった。今大会は準々決勝まで本塁打はゼロ。それでも前日の休養日練習で「いい感じで捉えられているので打てると思う」と断言していた。その言葉通り結果を出したが負ければ意味はない。「自分がもっと塁に出ていれば。流れは変わっていたと思う」と肩を落とした。

 尊敬する3年生との日本一は果たせなかったが、来田は「先輩たちの野球を受け継いで次は中森と自分が引っ張っていきたい」と前を向いた。大きく成長して必ずここへ帰ってくる。

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