「高校野球和歌山大会・３回戦、市和歌山４ー３和歌山東」（２４日、紀三井寺公園野球場）

　和歌山東のプロ注目右腕・落合秀市投手（３年）の夏が終わった。

　優勝候補の市和歌山を相手に、同点の九回２死二、三塁から、遊撃の一塁悪送球でまさかのサヨナラ負け。落合は天を仰ぎ、相手の校歌が流れている時にわずかに涙をぬぐったものの、すぐに気持ちを切り替えて次の目標への思いを口にした。

　「プロで通用するピッチャーになって有名になりたいです。自分がこれだけ注目されたり（そういう）いいピッチャーになれたのは監督さん、チームメートに感謝してます」

　この日は結果的に、１４１球を投げて８回２／３で７安打３三振４失点で自責は３。それでも適時打は１本もなく、集まった日米１３球団のスピードガンで最速１４６キロを記録した。変化球も巧みに交えた投球で、潜在能力の高さを示した。

　「僕は自分の好きなことでお金を稼げるなら、それがいいなと思います。（プロでは）ピンチの時にギアを上げて抑えられるピッチャーになりたいです。自分では上げてると思ってても相手に打たれてダメやなと思ったりしたので」

　伸びしろは十分。次の舞台に向け、「紀州の剛腕」の夢は広がる。