DeNA・山崎 史上最年少150セーブ 女手一つで育ててくれた母の前で決めた

 「DeNA3-1広島」(17日、横浜スタジアム)

 マウンドでの表情とはまるで違う、柔和な笑みを浮かべてDeNA・山崎康晃投手は言った。「たくさんのファンの方々に支えられてここまで来られた。横浜で記録を達成できてうれしく思います」。名物・ヤスアキジャンプに乗って、史上最年少の26歳9カ月での通算150セーブを本拠地で達成した。

 2点リードの九回に登板。150キロに迫る直球と切れ味鋭いツーシームで三者凡退に仕留め、試合を締めた。偉大な記録に到達しても、「セーブシチュエーションは僕一人の力じゃできない。仲間たちに恵まれたと思っている」と周囲に感謝するばかりだった。

 これまでの活躍を超える「絶対的守護神」として、チームを勝利に導くことを誓った今季。お立ち台では「よくランナーを出して3人で終わらないことが続いている。これからは3人で終われるように」と言った。「チームが上り調子でいくためには理想形」と3人で締め、翌日の試合にも流れを持っていきたいと考えている。

 鋼のメンタルを支えるのが自分を信じる力だ。2死満塁、カウント3-0という場面でも、腕の振りは一層強さを増す。「僕はそんなに速い球もないですし、球種も少ない。これでダメなら仕方ないと思って投げている」。磨き上げた直球とツーシームの力を、九回のマウンド上で疑うことはない。

 この日のスタンドには小学生の頃から女手一つで育ててくれた母の姿もあった。「感慨深いものがありました」と山崎。優しさと強さを持ち合わせた守護神が、チームを上昇に導いていく。

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