京都文教、特進コース右腕が奮投 元智弁・林監督も「3年間頑張ってきた」と喜び

好投した京都文教・近藤(撮影・道辻 歩)
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 「高校野球京都大会・2回戦、京都文教3ー2洛水」(9日・わかさスタジアム)

 京都文教が序盤の3点を守って逃げ切り、3回戦進出を決めた。過去に智弁和歌山の部長や智弁学園の監督を務め、昨秋に同校監督に就任した林守監督(59)が、京都文教では初の夏の大会の指揮で勝利を挙げた。

 「采配も任せるのではなく一つ一つ出していった方がいいなというのが感想です。細かく指示を出しながらね。自分自身もいい勉強をさせてもらいました。僕が反省してます」

 初回に2点を奪い二回に1点を追加。2点リードで迎えた最終回は、2死満塁から1点を失いなおも二、三塁のピンチを背負ったが勝ち切った。「守りはしっかりやろうと。守りはできてました」。夏の大会での監督は、01年から監督だった智弁学園時代の03年以来のこと。02年の夏の甲子園では、智弁和歌山との「智弁対決」を繰り広げた経験もある。

 「この歳になって、やらせてもらえるのはありがたいことです。高校野球に携われるということで。ただ1年経つ中で勝ちたいとか欲が出てきて、自分が傲慢になってきてるなとか感じてまして反省してます。初心に戻って一からやらないと」

 自身の采配を反省したが、うれしかったのは先発して8回1失点だった近藤泰介投手(3年)の好投だ。野球部では唯一の「特進コース」という「秀才右腕」でこの日が公式戦初登板。毎日8時間の授業があるため、16時開始の練習でもグラウンドに出られるのは日も暮れた18時ごろ。そのため、自宅への帰宅中に残った勉強を行い、帰宅後に野球の練習を行う努力を続けてきた。その姿を林監督も見ていた。

 「練習に来れない時もしょっちゅうありますね。出てきた時には終わった時とか。でもあの子を使いたかった。3年間がんばってきたので。投げさせてやろうと」と林監督。近藤は「高校ではどこに行っても野球をやりたかったので。無理を言ってやらせてもらってました。練習もそんなに行けてなかったんですが使ってくださって。結果を出せて良かったです」と、林監督の思いに応え、忘れられない1勝を手にした。

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