ヤクルト39歳・石川「気合あった」8回0封!史上2位タイ交流戦24勝
「交流戦、日本ハム0-5ヤクルト」(5日、札幌ドーム)
匠(たくみ)の技がさえた。八回2死。初球の一塁側から、三塁側にプレートを踏む位置を変えた石川のシンカーが外角に決まる。平沼は全く動けず見逃し三振。8回3安打無失点、無四球の快投で、史上2位タイ交流戦通算24勝目だ。
「長く投げているから勝ち星が増えているだけです」。謙そんしたが、2種類のシンカーなど多彩な変化球で緩急をつけ、内外角と低めに集めた。現役最多165勝の神髄が詰まった投球術だった。
16連敗終盤は、登板がない日も「やっぱり一緒にいたいから」と球場に残った。休日に趣味の映画鑑賞に出掛けても、すぐ野球が頭をよぎった。「切り替えられないですよ。野球は野球でしか取り返せない。毎日必死で毎日不安。それをごまかすために、準備をするしかない」。その姿勢が39歳を支えている。
連敗ストップ次戦の5点差逆転負けから一夜明け、チームは今季初の無失点勝利。石川は「中継ぎの方に迷惑をかけていた。今日にかける気合はあった」と明かした。先発最年長の大ベテランが、チームの危機を救った。