広島商、投手底上げ課題 広島県勢ともに準決勝敗退
「春季高校野球中国大会・準決勝、関西7-3広島商」(2日、三次きんさいスタジアム)
広島商は関西打線に投手陣が打ち込まれ、16安打で7点を奪われて敗れた。如水館は高川学園の前に2安打無得点で七回コールド負け。決勝戦は3日に同球場で行われる。
「中国地方ナンバー1」との呼び声が高い関西打線の前に、広島商は投手陣が打ち込まれた。安打の雨を浴びて16安打7失点。夏の県大会へ向け、荒谷忠勝監督(42)は「投手の底上げが必要」と力を込めた。
課題が出た一戦でも、収穫はあった。4番手で登板した中尾要一郎投手(3年)だ。七回無死一塁からの出番で粘り強く右腕を振る。3回1安打無失点。登板4投手の中で唯一、得点を許さなかった。
昨秋から荒谷監督の勧めで横手投げにフォームを変更。「下半身の使い方が難しかった」と右腕。それでも毎日のように投げ込むことで体得。球速は上手投げだった時より5キロアップ。最速は140キロを計測した。
この日、先発した中岡大河投手(3年)と倉本裕翔投手(3年)の“ダブルエース”が軸だ。「任されたところでしっかり投げられるようになりたい」。岩本(現広島)を擁した04年以来、15年ぶりの甲子園出場を目指す今夏。中尾が強い気持ちでマウンドに上がる。