「春季高校野球石川大会・準々決勝、星稜６－２小松大谷」（２日・石川県立野球場）

　センバツに出場した星稜が、小松大谷を下し、４強入りを決める「令和初勝利」を挙げた。プロ８球団のスカウトが視察に訪れた中、今秋のドラフト１位候補・奥川恭伸投手（３年）は出場しなかったものの、ピンチの場面では伝令役でマウンドに向かうなど、チーム一丸の勝利を喜んだ。

　「前半、相手に押されてましたけどそこで引きずることなく自分たちの攻撃ができて良かったですけど、後半に雑になってしまったので、そういうところをもう少しつめていかないと上では厳しいかなと思うので、もう少し話し合っていきたいです」

　いきなり１点を先制される展開だったが、初回２死三塁から内山壮真内野手（２年）が左中間に２ランを放って逆転。三回に同点に追い付かれたものの、四回と五回に２点ずつ奪って勝ちきった。この日の奥川は伝令役の他、イニング間には右翼・岡田大響外野手（３年）のキャッチボール役も務めていた。

　「試合に出たい気持ちもありますし、伝令に入りましたけど、みんないい表情をして、落ち着いた空気でやれていたので。ベンチからたくましいなと思いました」

　４日の準決勝に勝てば、北信越大会の出場権も得られる。「まずは目先の１試合１試合で、次につながらないと意味がないと思うので。次を勝って、決勝にもしっかり勝ちきって、県の旗（優勝旗）と北信越の旗をもう一回取ってまた、夏に挑みたいなと思います」。まず目指すのは春の石川県大会と北信越大会での優勝。もちろん、その先に夏の甲子園も見据える。それが奥川の「令和の誓い」となる。