ヤクルト10勝12球団一番乗り 故郷熊本に届け!村上が勝ち越しソロ
「巨人6-11ヤクルト」(14日、東京ドーム)
故郷への思いがこもった一発だった。ヤクルト・村上が同点の五回に勝ち越しの3号ソロを放ち、勝利を呼び込んだ。出身地の熊本が大地震に襲われてからこの日で3年。「あの頃は野球ができなかった。今は一球一球、野球ができる喜びを感じている」と感慨深そうに話した。
九州学院高2年時、練習の帰り道で被災した。乗っていた自転車から突き上げてきた揺れに恐怖を感じた。約1カ月間野球ができず、ボランティア活動も行った。「野球どころじゃない。一日一日、生きているなという気持ちを感じた」と鮮明な記憶が残る。
チームは22年ぶりの両リーグ10勝一番乗りで首位をキープ。それでも村上は「少しでも(被災者に)元気や勇気を与えられたら」と神妙な面持ちで決意を語った。