龍谷大平・原田監督、甲子園通算30勝 エース野沢気迫の1失点完投&六回ヘッスラ

 甲子園通算30勝を挙げ、完投した野沢(左)と握手する龍谷大平安・原田監督
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 「選抜高校野球・2回戦、龍谷大平安9-1盛岡大付」(29日、甲子園球場)

 2回戦3試合が行われ、龍谷大平安(京都)が、盛岡大付(岩手)を9-1で下して3年ぶりの8強進出を決めた。龍谷大平安は先発した野沢秀伍投手(3年)が津田学園戦での完封勝利に続く力投で、9回1失点で完投勝利。これで原田英彦監督(58)は史上16人目となる甲子園通算30勝となった。明豊(大分)は昨年の神宮大会王者の札幌大谷(北海道)を2-1で下し、初の8強入りを果たした。

 黒土にまみれたウイニングボールに選手の汗と涙が重なる。「就任した時にはほど遠い数字でした。彼らのおかげで30勝させてもらってうれしいです」。原田監督が、甲子園で史上16人目の監督通算30勝目。孝行息子の躍動が誇らしかった。

 13安打9点の打線に加え、エースが期待に応えた。1回戦で完封勝利を挙げた野沢を再び先発起用。前回患っていた「胃腸炎」も完治し、初回の1死満塁を連続三振で切り抜けた12安打1失点での完投勝利となった。

 左腕の成長を指揮官は「あいつのヘッドスライディング(六回の本塁突入)は初めて見た」と話す。覇気のなさが物足りなかったからこその過去がある。昨年夏、宿舎のサウナで偶然野沢と一緒になった。そこで腕立て伏せ50回を課した。

 「覇気がないので(笑)川口は誰より練習しとったと。大エースを目指せと話しました」と原田監督。サウナで汗を流し、97年夏の準優勝に貢献したOBの左腕・川口知哉の話で奮起を促した。常に選手のモチベーションに気を配るスタイル。20日の甲子園練習後は、選手と甲子園歴史館を回った。

 「初めてですよ。選手も気持ちを高めてくれたらと思って」。バックスクリーンから甲子園を一望し、記念撮影も行った。選手との記憶は、指揮官にとっても大切なものだ。

 20勝目のウイニングボールも自宅に飾っている。「(今回も)欲しいなと思って聞いたら三尾がありますと。催促しました(笑)」。これで8強進出。思い出のアルバムはこれからも増え続ける。

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