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オリックス・大山暁史 恩人の存在で決断「これからは人のために」

 今季限りでユニホームを脱いだ大山暁史
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 【第2の人生へプレーボール】

 当初はトライアウトを受験する予定だった。球団からは打撃投手の打診もあった。大山は現役続行か打撃投手か何日も悩み続けたという。ある日、ふと頭に浮かんだ。

 「自分をプロの世界に入れてくれた人に選手として恩返しできていないなって気づいたんです」

 プロ入り時の担当、牧田勝吾チーフスカウトの顔が浮かんだ。この恩人は戦力外通告を受けてからも必死に動いてくれた。

 「9球団に話を持って行ってくれたんです。でも30歳という年齢がネックになったようで“トライアウトで好投しても契約の約束はできない”と言われたと教えてくれました。それでも牧田さんは“挑戦するのはいいと思う”とトライアウト受験を後押ししてくれたんです」

 今でも自分の中ではまだできるという思いがある。だが、この恩人にそろそろ恩返しするときなのではないか、そんな思いが強くなり打撃投手を受けることにした。

 168センチと小柄な左腕。プロ入り後は自信のあった直球を簡単にはじき返されるプロの打撃に絶望感を味わった。「このままじゃダメだ」。横手投げに転向し活路を探ったがうまくはいかなかった。2016年5月24日のソフトバンク戦では2/3回で1安打5四球7失点(自責は1)。チームも6-22で敗れた。

 「いい思い出ですね。野球やっている中であれ以上の地獄はない。終わったと思ったけど、あれから2年もやれましたから」

 クビも覚悟したが、上手投げに戻して残留を勝ち取り、昨季はプロ初勝利も挙げた。

 現在は自主トレをする選手たちを相手に打撃投手を務める日々。

 「これからは人のためにやろうと思う。そんなこともしたことなかったですから」

 スッキリした笑顔でそう言った。

 ◆大山暁史(おおやま・さとし)1988年10月6日生まれ、30歳。大分県出身。168センチ、74キロ。左投げ左打ち。投手。別府青山から亜大、セガサミーを経て、2013年度ドラフト8位でオリックス入団。14年3月30日・日本ハム戦(札幌ドーム)でプロ初登板(完了)。通算成績は42試合1勝0敗0セーブ6ホールド、防御率3.47。

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