【寮メシ】量より回数で選手の体づくりサポート オリックス・青濤館

 オリックスの管理栄養士の河南こころさん
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 プロ野球の若手選手たちの体作りを支える寮の食事。栄養バランス、ボリューム、品数など、あらゆる角度から計算し尽くされた“プロの料理”を随時紹介していきます。数々のスターを輩出してきたオリックス・青濤館の食事とは?

  ◇  ◇

 オリックスの寮『青濤館』で出される、ある日の夕食。ビーフストロガノフ、タラの蒸し焼き明太(めんたい)ソース、筑前(ちくぜん)煮、ネギのぺったん焼き。写真を見てもプロ野球選手の食事にしては意外と少ないと感じる。

 管理栄養士・河南こころさんはその意図をこう明かした。

 「いろいろ取ってもらいたい。でもそうすると残食が出てしまう。特に野菜。“全部食べましょう”ということで、必要最低限を出しています」

 昨年、就任すると選手たちの現状をリサーチして回った。体を大きくしたいと思う選手たち。

 「晩ご飯をどんと無理やり食べるけど、その反動で朝は食べない。昼も時間はまちまちという感じでした。それではなかなか増量はできない。夜はほどほどに分散させるように話しました」

 3食取ることを基本に、1回の食事量を食べきれるものに変えた。代わりに間食を奨励。補食としておにぎりをたくさん用意し、練習の合間でも食べられるように工夫した。

 「今年の夏くらいから、みなさんしっかり食べてもらえるようになりました」

 さらに秋季キャンプでは首脳陣にお願いして、昼食時間を1時間取ってもらうことにした。

 「短い時間だと、どうしても量が食べられない。ゆっくり時間を掛けると、落ち着いていろんなものを食べられますから」

 時間を掛けたおかげで残食がほぼなくなったという。

 「学生スポーツで2リットルのご飯を詰め込むと聞きますが、太れない体質の人には食べるのが苦痛になることもあります。少量を分散させて取ることでも、エネルギー量は同じですから」

 徐々にだが効果は出始めている。量より回数で体を大きくしていく。

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