巨人 V奪回へ待たれる「中継ぎ左腕」の台頭…ドラ1左腕からベテランまで争いへ

 いかに接戦を勝ちきるか-。来季こそV奪回を目指す巨人にとって、テーマのひとつになるだろう。今季は、1点差ゲームで12勝24敗。最後まで波に乗ることができなかった。

 3度目の就任となった原辰徳監督は「プロ野球の試合というのは3分の1が大勝、3分の1が大敗、残りの3分の1は接戦」という持論を持つ。接戦の定義を1点差と引き分けのみに狭めても、今季のそれは41試合。2点差以上の勝利が55試合、2点ビハインドの敗戦は47試合だった。

 トータルの勝敗は67勝71敗5引き分けで、シーズン3位。接戦を勝ちきることができなければ、頂点は見えてこないだろう。

 チームは守護神候補となる外国人の獲得を目指しているが、リリーフ陣の整備は来季に向けての最重要ポイント。その守護神につなぐ、中継ぎ左腕の台頭も貴重な存在となる。

 その候補となるのは誰か。デイリースポーツ評論家の関本四十四氏は「残念ながらすぐに出てこない」と前置きした上で「はまってくれたら活躍しそうなのが吉川光。今、巨人にいる左投手のなかで最も球に力があるし、落差のあるカーブも左打者にとっては厄介」と話す。

 今季、左右別の被打率を見ても吉川光は右が・255で左は・236。30登板の中川は右が・269で、左が・342。27登板の池田は右が・341、左が・320と打ち込まれている。データだけを見ても、吉川光は有力候補の位置づけになる。

 今季、1軍にいなかった顔ぶれではドラフト1位・高橋にも期待がかかる。関本氏は「いきなりルーキーに背負わすのも酷だが、三振を奪える能力が高いのは魅力」。ベテラン森福、原監督が率いていた15年にルーキーとして46試合に登板した戸根も、“左キラー”としてアピールが求められる。

 関本氏は「七回以降でひとり、左がいるとチームにとっては大きい。かつての山口鉄のような存在が理想的だが、今は球界を見渡しても左の中継ぎは不足している。コンディションがいいメンバーを見極めて使っていく可能性もあるのではないか」。巨大補強の陰に隠れがちだが、貴重なポジション争いも激しさを増しそうだ。

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