中日・松坂、カムバック賞 右肩不安から復活6勝 セ初“タイトル”獲得

 日本野球機構(NPB)は12日、2018年度の特別表彰選手を発表し、中日・松坂大輔投手(38)がセ・リーグのカムバック賞に選ばれた。15年の日本球界復帰後、右肩の不安などで苦しんだ右腕は中日に入団した今季6勝を挙げた点などが評価された。球団では昨年の岩瀬仁紀投手に続き8人目の受賞。27日の「NPBアワーズ2018」で表彰される。

 松坂にまたひとつ栄冠が加わった。平成最後の年に「平成の怪物」がカムバック賞に決定。右肩の不安から見事な復活劇を遂げた右腕へ最大級の評価だ。

 久々のタイトルとなった。松坂は西武に入団した1999年から3年連続で最多勝を獲得。さらに、最多奪三振を4度、最優秀防御率を2度を手にした。ほかにも新人王や沢村賞、ベストナイン3度にゴールデン・グラブ(GG)賞7度。カムバック賞獲得で、西武最終年だった2006年のGG賞以来12年ぶりの表彰となり、セ・リーグでは初めての“タイトル”となった。

 ソフトバンクを昨オフに退団し、今年1月に中日へテスト入団した。4月30日のDeNA戦(ナゴヤドーム)で国内12年ぶりの白星を飾り、11試合でチーム2位の6勝(4敗)。防御率3・74と上々の成績を残した。ソフトバンク時代は3年間で登板1試合にとどまり「引退も頭をよぎった」ほどだった。しかし、新天地で復活を遂げた。

 17日のファンフェスタ後に渡米し、オフは米国で自主トレする予定だ。「単純に今年の倍は投げられるように。(周囲に)変に気を使わせることのないようにできるのが一番。それは僕自身にかかっていると思う」。今季で復活したとは思っていない。カムバック賞を励みに、来季も戦い続ける。

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