「パＣＳファイナルＳ・第１戦、西武４－１０ソフトバンク」（１７日、メットライフドーム）

　リードをもらった直後の５失点に、西武・菊池の顔が凍り付いた。「相手の勢いを止めるのが自分の役割だったけど…。いいボールが少なかった」。レギュラーシーズン終盤に初勝利を奪ったソフトバンク相手に、四回の５失点が響いて、失意の５回６失点で黒星。ＣＳ初戦でエースの役目を果たせなかった。

　初回２死三塁、柳田に先制の右前打を浴びた。１点リードの四回には２死満塁のピンチを招き、川島に左前へ逆転２点打。「（甲斐の）四球が全て。逆転してもらった後だったのに…」。下位打線で切れず、痛恨のビッグイニングを招いた。

　四回は左手中指にできたまめの影響でスライダーなどの制球が乱れた。菊池は「関係ない」と否定したが、炭谷は「何とかしたいと思っていたが、コントロールにばらつきがあった」と悔やんだ。

　エースを立てての黒星発進にも、辻監督は「これで落ち着いてできる。あと三つ勝てばいい」と冷静だった。１０年ぶりの日本シリーズ進出へ、地に足を付けて再出発を図る。