オリックス・小谷野 現役引退 パニック障害や故障と戦った16年間「強くなれた」

 オリックスの小谷野栄一内野手(37)が27日、今季限りでの現役引退を発表した。この日、京セラドームで会見。中日・松坂と同学年でリトルシニア時代のチームメートで「松坂世代と言われたことを誇りに思ってます」とすがすがしかった。

 気遣いがうれしかった。松坂との通算対戦成績は4打数無安打2四球。26日に電話で引退の意志を伝えると「『ヒット打ってないじゃん』って。ユーモアで返してくれて」。冗談交じりの言葉でねぎらってくれた。

 今季は69試合で打率・210、1本塁打17打点。引退を意識したのは今季1度目の抹消となった6月27日頃。「努力すればするほど、(イメージと実際のプレーの)ズレが大きくなった」。パニック障害や右肘などの故障と向き合いながらの現役生活。「病気のおかげで野球選手として強くなれた」「病気になってよかった」。苦難を乗り越えながらのプロ16年だった。

 心残りは、日本ハム時代から指導を受けた福良監督を胴上げできなかったこと。「福良さんと出会えてなかったらこんなに野球はやれてなかった」。会見中、最も感極まった様子を見せたのは、涙を流しながらファンへのメッセージを発した時。「(将来的に)オリックスの力になれたら。もう少し…、オリックスファンの方には時間を下さいと。これから恩返ししたいです」。今後の進路は未定。野球に関わりながら、いずれ指導者となってチームに戻り優勝に貢献することが夢だ。

 会見終了時にはチームメートの中島から花束を受け取り、「うわ~」と万感の表情。日本ハム時代の10年に打点王、三塁手で3度のゴールデングラブ賞を獲得。15年にオリックスへFA移籍。今季はチーム最年長として若手に助言を送ってきた。

 まだ、バットは置けない。10月5日のソフトバンク戦で引退セレモニーが行われる予定。「練習を明日からするつもり」。最後の勇姿をファンに届けるため、もう少しだけバットを振っていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス