大阪桐蔭ドラ1候補コンビの根尾&藤原が驚弾競演 沖学園破り3回戦へ  

 8回、2ランを放った藤原(左)は次打者の根尾とタッチ
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 「第100回全国高校野球選手権・2回戦、大阪桐蔭10-4沖学園」(13日、甲子園球場)

 2回戦3試合が行われ、史上初2度目の甲子園春夏連覇を目指す大阪桐蔭は、今秋ドラフト1位候補コンビの根尾昂内野手、藤原恭大外野手(ともに3年)がアベック驚弾を放ち、3回戦へ進出した。根尾が甲子園初本塁打をバックスクリーンへ運ぶと、藤原は逆方向の左翼席へ弾丸アーチ。出場校が一巡した後では異例の11球団40人以上のスカウトらが視察する前で猛烈にアピールした。

 2人が打席に立つと、聖地の雰囲気が変わる。今大会最多4万5000人の声援に乗り、競い合うようにアーチを描いた。昨秋近畿大会1回戦の京都翔英戦以来、公式戦2度目のアベック弾。根尾と藤原が、高校生離れした弾道で観衆をとりこにした。

 まずは根尾だ。七回無死。初球の外角直球を完璧に捉えた。大きなフォロースルーから放たれた打球は、中堅手が苦笑いするほど伸びて、バックスクリーンへ飛び込んだ。

 高校通算28本目で聖地初アーチ。「やっと1本出た。狙いにいった感じではないので、本塁打になったのはうれしい」。夏の甲子園初登板初先発は、自己最速タイの148キロを記録しながら、初めて1試合2被弾して8回4失点。投手としては不本意だった分、打者として意地を見せた。

 藤原は、根尾の一発に触発されていた。「すご過ぎる打球だった。僕も打ちたいと思った」。八回2死三塁。初球の外角直球を振り抜き、高校通算30本目の本塁打。昨春センバツ決勝・履正社戦で2本塁打を放って以来、甲子園通算3本目のアーチだった。

 憧れのソフトバンク・柳田のように、逆方向へ引っ張ったような打球だった。「今日は完璧。でも、あそこ(柳田)まで豪快なスイングはできない。まだまだ」と謙遜したが、どよめきと拍手が衝撃度を物語っていた。

 開幕2日前には、父・史成さんから黄金のバットが届けられた。史成さんは「金メダルと同じ色なので」と春夏連覇へ期待を込めてプレゼント。恥ずかしさもあって1回戦・作新学院戦の3打席目から使用しているが、以降は7打数4安打。今や欠かせぬ相棒だ。

 同じ左打者の2人は、入学時から切磋琢磨(せっさたくま)してきた。引っ張った打球は藤原、逆方向は根尾がチームで一番飛ばす。藤原は投手・根尾のスライダーを絶賛し、根尾も藤原の飛距離に舌を巻く。

 試合後は根尾が「藤原に負けていられないと思った」と話せば、藤原も「根尾は投手もしているので負けたくない」と言った。今秋ドラフト1位候補が刺激し合い、生み出すエネルギーは、悲願達成への原動力となる。

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