小さな町のでっかい挑戦 白山、完敗も「最高の場所」 東拓司監督は応援に感謝

 「第100回全国高校野球選手権・2回戦、愛工大名電10-0白山」(11日、甲子園球場)

 4万人の手拍子が銀傘にこだました。最後の攻撃に臨む白山(三重)ナインを聖地が後押しした。0-10の完敗。それでも、最後の打者となった主将の辻宏樹捕手(3年)は「来た人にしかわからない最高の場所。大歓声がプレーをしやすくしてくれた」と晴れやかに言った。

 初回から4イニング連続安打。ヒットが出るたび、好守が出るたび、緑に染まったアルプスが沸いた。山あいの小さな町からバス50台で駆けつけた地元住民らが、声援を送り続けた。

 就任した13年には、部員が5人の時期もあった東拓司監督(40)は「甲子園に乗せていただいて、持っている力は出せた。点差がついても応援してもらえるチームになったんだとすごくうれしかった」と目を細めた。甲子園見学会で話題となり、ベンチで選手を励まし続けた川本牧子部長(40)も「甲子園1勝が次の目標になった」と話した。初出場の無名県立校が示した可能性。大きな財産を得て、また聖地を目指す日々が始まる。

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